ミシンを長く使っていないまま保管していたり、故障して動かなくなったりして、「そろそろ処分したいけれど、どう捨てればいいのだろう?」と悩む方は少なくありません。自治体で粗大ごみや不燃ごみに出せるケースもありますが、サイズ・種類・素材によって出し方が異なるため、正しい判断が必要です。
また、まだ使える家庭用ミシンや電動ミシンなら、買取やリサイクルで活用できる可能性もあります。反対に、重さがあり運搬が難しい場合は、不用品回収業者へ依頼した方が安全で手間がかかりません。
本記事では、ミシンの処分方法を6つの選択肢からわかりやすく解説し、費用相場や注意点まで詳しくまとめています。
目次
ミシンはどう捨てる?処分前に知っておくべき基礎知識

ミシンは種類やサイズ、素材によって「何ごみ」になるかが変わり、自治体ごとに処分方法の区分も異なります。誤った出し方をすると収集されないだけでなく、手間や追加費用が発生する場合もあります。まずは、ミシンの種類やゴミ区分の基本を整理しながら、自分に合った処分ルートを見極めていきましょう。
ミシンは何ゴミ?粗大ごみ・不燃ごみ・小型家電の違い
ミシンは自治体によって「粗大ごみ」「不燃ごみ(燃えないごみ)」「小型家電リサイクル」のいずれかに分類されます。家庭用ミシンの多くはサイズが大きいため粗大ごみ扱いになることが多く、粗大ごみ受付センターで事前予約や手数料が必要です。一方、ハンディミシンや卓上ミシンなど30〜50cm未満の小型タイプなら、不燃ごみや小型家電として資源回収ボックスに出せる自治体もあります。
金属・プラスチック・電子パーツが混在するため、小型家電リサイクル法の対象品目として扱われるケースもあります。まずは自治体の分別ルールを確認し、回収対象かどうかを把握することが正しい処分の第一歩です。
ミシンの種類ごとに処分ルートが変わる理由
ミシンには「家庭用ミシン(電動・電子・コンピュータ)」「工業用・職業用ミシン」「足踏みミシン」など複数の種類があり、それぞれ構造や重さが異なるため最適な処分方法も変わります。
一般的な家庭用ミシンは比較的軽量で、自治体回収か小型家電リサイクルとして処分できることがありますが、工業用ミシンや足踏みミシンは重量が大きく、家庭内での運搬が難しいため、業者による回収が現実的です。
また、コンピュータミシンや電子ミシンのように電子基板を含む製品は、再資源化のため小型家電リサイクルボックスでの回収対象になることが増えています。一方、アンティークミシンや有名メーカー製は買取価格がつく場合もあり、処分ではなく売却が選択肢に入ります。種類を把握することで、処分の手間や費用を変えることができます。
自治体ごとに異なるルール(東京・神奈川・埼玉・千葉の例)
ミシンのごみ区分は自治体によって異なりますが、判断基準は「大きさ」「材質」「電気製品かどうか」の3点に集約されます。
たとえば、東京都23区では一辺が30cm以上のミシンは粗大ごみ扱いとなり、事前申し込みと手数料が必要です。横浜市では30cm未満のミシンは小さな金属類(不燃ごみに類似)として、また電子ミシンは小型家電回収ボックスの対象になることもあります。
埼玉県さいたま市では、一定の大きさ(最大辺90cm)を境に、もえないごみと粗大ごみに区分されます。また、千葉市が電子ミシンを資源物として回収しているように、電子部品を含むミシンは全国的に小型家電リサイクルの対象となるケースが多く見られます。
処分する際は、これらの基準に基づき、必ずお住まいの自治体の公式サイトで最新のルールを確認することが重要です。
参照:横浜市ごみ分別辞典「MIctionary(ミクショナリー)」 | ごみと資源物の出し方一覧表
ミシンの捨て方・処分方法6選【手間・費用・向いているケースを解説】

ミシンは自治体で処分できる場合もあれば、売却や譲渡など別の選択肢が適している場合もあります。種類・サイズ・状態によって最適な方法が異なるため、まずはそれぞれの特徴を把握しておくことが大切です。ここでは、費用・手間・メリットを比較しながら、代表的な6つの処分方法をわかりやすく解説します。
① 自治体の粗大ごみとして処分する(最も一般的)
家庭用ミシンの多くは、自治体の定める基準(一辺30cm〜50cm)を超え、粗大ごみ扱いになることが一般的です。粗大ごみとして出す場合、粗大ごみ受付センターへの事前申し込みと手数料の支払いが必要で、料金は300〜1,000円前後と比較的安価です。
自宅の玄関前まで自分で運び出せる人に向いていますが、重さのあるミシンは搬出に手間がかかる点に注意しましょう。
東京23区や横浜市など、自治体ごとに条件が異なるため、必ず公式サイトで対象品目かどうか確認が必要です。費用を抑えたい方や、故障している、または製造年が古すぎてリサイクルの価値がないミシンを処分したい場合の定番ルートといえます。
② 自治体の不燃ごみ・小型家電として出す(小型ミシン対応)
ハンディミシンや卓上サイズの小型ミシンは、自治体によって不燃ごみまたは小型家電リサイクルの対象となる場合があります。
特に、小型家電リサイクルボックスは駅や公共施設に設置されており、無料で回収してもらえるため手軽です。電子基板や金属パーツが含まれるミシンでも、資源として再利用される仕組みが整っています。
ただし、自治体が指定するサイズを超えると回収不可となるため、事前に寸法を確認することが重要です。また、フットコントローラーや電源コードなどの付属品は、回収ボックスの投入口に入らない、あるいは別に分別が必要なケースもあるため注意しましょう。軽量で持ち運びしやすいミシンを処分する際に適した方法です。
③ 自治体のごみ処理施設へ直接持ち込む
ミシンを急ぎで処分したい場合や、粗大ごみの収集日とタイミングが合わない場合は、ごみ処理施設への持ち込みが便利です。
多くの自治体では事前予約制となっており、処分手数料は粗大ごみよりも重量制で安く設定されているケースが多くあります。自分で車に積めるサイズであれば、持ち込むことで待ち時間を短縮できる点がメリットです。
東京都・埼玉県・千葉県などではエリアごとに搬入ルールが決められており、住所確認や身分証の提示が求められる場合があります。持ち込み可能なゴミの種類が施設によって制限されていることや、金属製や電子部品を含むミシンでも施設内で分別が必要な場合があるため注意が必要です。
④ リサイクルショップ・専門店で買取してもらう
まだ動作するミシンであれば、リサイクルショップやミシン専門店で買取してもらえる可能性があります。
特に、ブラザー・ジャノメ・JUKIなどのメーカー品や、コンピューターミシン・電子ミシンは中古需要が高く、製造から10年以内を目安に、状態が良ければ買取価格が付くことがあります。付属品(ボビン・押さえ・フットコントローラー・説明書)が揃っているほど評価が高くなります。
ただし、古いモデルや故障したミシンは買取不可となる場合も多いため、事前に店舗へ連絡して持ち込みができるか確認しましょう。専門店であれば、工業用ミシンやアンティークミシンに対応できる場合もあります。費用をかけずに処分したい人や、買い替え費用を少しでも補填したい人に向いています。
⑤ フリマアプリ・ネットオークションで売却する
メルカリやヤフオクなどのフリマアプリ・オークションは、自分のタイミングで売却できる点が魅力です。特に、人気メーカーや希少モデルのミシンは高値がつくこともあります。写真や説明文を丁寧に掲載すれば需要が高まり、付属品が揃っている場合はさらに売却価格が上がります。
一方で、発送方法や梱包の手間がかかる点はデメリットです。ミシンは重さがあるため送料が高くなりやすく、配送時の破損トラブルが起こる可能性もあります。梱包や発送作業を厭わない人や、価格を重視して売りたい人に向いている処分方法です。
⑥ 知人・地域コミュニティへ譲渡する
まだ使用できるミシンであれば、友人・知人・地域コミュニティ(自治会・子育て支援センターなど)へ譲渡するのも有効な方法です。また、**「ジモティー」**などの地域の掲示板サービスを利用する方法もあります。
費用がまったくかからず、必要としている人に喜ばれるため、もっともエコで手間が少ない選択肢といえます。フリマアプリに抵抗がある人や、早く手放したい人に適した処分方法です。
ただし、状態が悪いミシンや付属品が不足している場合は、相手に負担をかけてしまうことがあります。譲渡の前に動作確認をしておき、必要であれば簡単な清掃を行っておくとスムーズです。
ミシンの回収・買取なら「迅速片付け屋」がおすすめ

大型で重いミシンや、壊れて動かないミシンを手間なく処分したい方には、「迅速片付け屋」の利用がもっとも確実で安心です。関東エリア(東京・神奈川・千葉・埼玉)に対応しており、最短30分の即日回収や土日祝の依頼も可能。家庭用ミシンはもちろん、電動・電子ミシン、工業用ミシン、足踏みミシンなど幅広い品目を安全に回収できます。
運搬作業や梱包の必要もなく、スタッフがそのまま搬出してくれるため、重い製品でも身体への負担がありません。見積もりは無料で、追加料金が発生しない明朗会計なので初めての方でも安心です。手間をかけずに確実にミシンを処分したい方は、「迅速片付け屋」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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ミシンの処分費用・相場一覧【種類別に比較】

ミシンの処分費用は「種類・大きさ・重さ・搬出条件」によって大きく変わります。家庭用ミシンであれば比較的安価に処分できますが、工業用や足踏みミシンは重量があり、専門スタッフによる作業が必要になるため費用が高くなる傾向があります。ここでは、種類別の相場と費用が上がりやすい条件をわかりやすく整理します。
■ ミシンの処分費用 相場表(目安)
| ミシンの種類 | 処分費用の相場 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| 家庭用ミシン(電動・電子・コンピュータ) | 300〜1,500円(自治体)/3,000〜8,000円(業者) | 最も一般的。製造年が古い、または故障しているミシンの定番ルート。 |
| 小型ミシン(ハンディ・卓上) | 無料〜500円(自治体)/2,000〜5,000円(業者) | 不燃ごみ扱いになる自治体も多く、処分しやすい。 |
| 工業用・職業用ミシン | 5,000〜15,000円(業者) | 重量があり搬出作業必須。専門業者への依頼が前提となる。 |
| 足踏みミシン・アンティーク | 5,000〜12,000円(業者) | 鉄枠や木製台の解体作業が必要な場合あり。 |
家庭用ミシン(電動・電子・コンピュータ)

家庭でよく使われるミシンは、自治体で粗大ごみとして処分する場合300〜1,500円前後、不用品回収業者の場合3,000〜8,000円ほどが一般的です。重量は5〜10kg程度と比較的扱いやすいものの、不用品回収業者に依頼する際は、付属品不足やフットコントローラー・電源ケーブルの欠品があると、リサイクル・再販が難しいため回収費用が増えるケースもあります。
また、人気メーカー(JUKI・ブラザー・ジャノメ)の比較的新しいモデルであれば買取相場が高く、処分費用を抑えられることがあります。動作確認が取れていると査定額が上がりやすいため、売却を検討する際は正常に動くかをチェックしておきましょう。
小型ミシン(ハンディ・卓上)

ハンディミシンや卓上ミシンなど、小型タイプは自治体の不燃ごみや小型家電リサイクルボックスで無料〜数百円で処分できるため、もっとも費用がかからない品目です。サイズが小さく持ち運びやすいため、処理施設へ直接持ち込むことも容易で、回収業者に依頼する必要がない場合が多いです。
電子パーツを含む小型電動ミシンは、無料で資源として回収してもらえる小型家電リサイクルの対象となる場合が多いため、自治体の区分確認が必要です。壊れていても素材に金属が含まれるため、資源として回収してもらえる場合があります。
工業用ミシン・職業用ミシン・足踏みミシン

工業用・職業用ミシンや足踏みミシンは、一般家庭向けとは異なり非常に重量とサイズがあるため、多くの自治体で粗大ごみとして受付が難しい(あるいは搬出が困難で現実的でない)ことが一般的です。
そのため、不用品回収業者への依頼が前提となり、相場は5,000〜15,000円程度が一般的です。特に足踏みミシンは鉄枠や木製台など複数素材を含むため、解体作業が必要なケースもあります。重量があるため個人で運び出すのは危険で、作業スタッフによる安全な回収が推奨されます。
費用が高くなるケース(サイズ・運搬条件・階段・部品不足など)
ミシンの処分費用が高くなる主な要因は、サイズや重量だけでなく、搬出の難易度や付属品の有無によるものです。
特に、工業用ミシン・足踏みミシンなど大きく重い製品は、エレベーターがない建物での階段作業が必要となることが多く、その場合は追加料金が発生します。また、不用品回収業者に依頼する際は、部品不足(電源コード・フットコントローラー欠品)や著しい故障があると、リサイクル難易度が高いため、通常より高い処分費を提示されることがあります。
さらに、マンションの共用部が狭いなど搬出条件が悪いと、スタッフ増員や解体作業が必要となる場合があります。正確な費用を把握するには、事前に写真やサイズを伝えて見積もりを取ることが重要です。
ミシンの処分費用を抑える3つのポイント

ミシンの処分費用は、依頼先の選び方や依頼の仕方によって大きく変わります。特に、重さがある家庭用ミシンや工業用ミシンは運搬コストがかかりやすいため、事前に工夫しておくことで費用負担を大幅に抑えられます。ここでは、無駄な出費を避け、賢くミシンを処分するための3つの方法を紹介します。
買取と回収を同時対応できる業者を選ぶ
費用を抑えるうえで効果的なのが、「買取」と「不用品回収」を同時に対応できる不用品回収業者やリサイクル専門の業者を選ぶ方法です。
状態のよい家庭用ミシンや、人気メーカー(JUKI・ブラザー・ジャノメなど)の電子・コンピュータミシンなら、買取価格がつく可能性があります。買取分がそのまま回収費用と相殺されるため、結果的に無料あるいは実質的な割引となるケースもあります。
一方で、破損して動かないミシンや足踏みミシンなどは通常の買取対象外となることも多いため、買取と処分の双方を扱う業者を選べば、品目ごとに個別対応する必要がなく、手間も費用もまとめて最小限にできます。ただし、買取価格がついても、業者の基本料金(出張費など)が高額な場合、自治体処分よりトータルコストが高くなる可能性がある点には注意が必要です。
他の不用品とまとめて依頼して手数料を下げる
ミシン単体で不用品回収業者に依頼すると、基本料金や出張費がかかり、相場より高くなることがあります。そこで効果的なのが、他の不用品とまとめて一括依頼する方法です。家庭内で不要になった家具・家電を同じタイミングで処分すると、1回の運搬で済むため、運搬コストの追加料金がかかりにくくなります。
また、回収業者の中には「一定量までは定額」「まとめて回収で割引」という料金体系を採用している場合もあり、複数の不用品がある家庭ほどメリットが大きくなります。特に工業用ミシンや足踏みミシンのような重量品は単体での費用が高いため、不用品回収業者を利用する場合、まとめ依頼は費用圧縮の面で非常に有効です。
複数社の無料見積もりで比較する
ミシンの回収費用は業者ごとの差が大きいため、必ず複数社で無料見積もりを取ることが重要です。ミシンのサイズ、重さ、搬出経路、階段の有無などの条件によって金額が変わるため、一社だけで決めてしまうと割高になりやすいからです。
写真やメーカー名、品番を伝えるだけで概算見積りを出してくれる業者も多く、短時間で比較が可能です。特に回収費用の内訳(出張費・作業費・階段料金など)を明確に提示する業者や、「提示金額以外に費用はかからないか」という追加料金が発生しない条件を明言できる業者は信頼性が高く、トラブルも避けやすくなります。手間はかかりませんが、もっとも確実に費用を下げる方法といえます。
まとめ
ミシンは種類やサイズによって、「粗大ごみ」「不燃ごみ(小型サイズの場合)」「小型家電リサイクル」など処分方法が分かれ、自治体ごとにルールも異なります。家庭用ミシンだけでなく、工業用・足踏みミシンも状態やアンティーク価値に応じて「買取・売却・譲渡」という選択肢が残されています。
一方で、大型で重いミシンや著しく壊れたミシンは自力で運び出すのが難しく、処分費用が高くなるケースもあります。費用を抑えるには、買取と回収の両方に対応した業者を選ぶことや、他の不用品とまとめて依頼する方法が有効です。
即日処分したい場合や手間をかけたくない場合は、自治体の許可を得た不用品回収サービスを利用すると安全かつスムーズに処分できます。用途や状況に合った方法で、無理なくミシンを手放しましょう。










